Dellの新ブランド「Studio」登場
デルは2008年6月27日、新しい個人向けブランド「Studio」を発表し、同時に3つのStudioノートPCがデビューしました。
Inspironの低価格とXPSの高性能を両立
今回登場した3つのStudioノートPCは、Intel製CPUとチップセットを搭載した15.4インチと17インチモデルに加え、AMD製CPUを搭載した15.4インチが1モデルとなります。
| Studio 15 | Studio 1536 | Studio 17 |
|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
Dellは2007年にデスクトップモデルの「Dimention」ブランドを廃止。個人向けブランドでは低価格な普及モデルを「Inspiron」ブランド、高性能なプレミアムモデルを「XPS」ブランドとして展開してきました。
今回新しく加わった「Studio」ブランドは「Inspiron」と「XPS」の中間に位置し、映像・音声などマルチメディアの視聴や編集に重点を置いたコンセプトになっています。
「Studio」ノートPCの共通項目
カラーバリエーションは新色を含む8色から選択可能。Inspironノートではオプションカラーが有料でしたが、Studioノートは差額なしで好きな色を選べるようになりました。
画面と本体は丸形のヒンジで結合され、キーボード上部にはタッチセンサー式のマルチメディアボタンが配置されるなど、XPSノートのような筐体にInspironノートのカラーバリエーションを加えた印象に仕上がっています。
また天板やキーボードには地図のような模様がプリントされていることで、ノッペリした印象になりがちなデザインにアクセントを効かせています。Dellは店頭販売に力を入れ始めているため、実際に見て触られることを意識した小技の効いたデザインになっています。
ディスプレイは全機種で1280x800、1920x1200の解像度を持つほか、オプションで1440x900のLEDディスプレイも用意されて入るのが目新しいポイント。
LEDディスプレイは通常の液晶に比べて照度が高く電力消費が低いほかに画質が一段と向上。さらにノートPC最大の欠点であったディスプレイの寿命が、液晶に比べて最大10年も長いため、購入後も長期間使い続けることができるのが大きなメリットでしょう。
メモリは4GBまで搭載できるようになり、Windows Vistaがより軽快に動作するだけでなく、時期OSの「Windows 7」になっても充分アップグレードできそうです。
その他の共通仕様では、
- ブルーレイも選択できるスロットローディング方式のディスクドライブ
- ケーブル1本でデジタルテレビへの出力が可能なHDMIポート
- 光インターネットやLANが高速な1000BASE-T対応のギガビット・イーサネット
- Wi-Fi、Bluetoothなどのワイヤレス機能がオプション
などとなっています。
Intel搭載の「Studio 15」と「Studio 17」
Studio 15とStudio 17は画面サイズの違いを除けば、他はほぼ共通の仕様になっています。
CPUは廉価版のCeleron 550(2.0GHz, 1MB L2キャッシュ、533MHz FSB)も選択可能ですが、Studioノートの用途ではCore 2 Duoが標準となります。
- CoreTM 2 Duo T8100 (2.1GHz, 3MB L2キャッシュ、800MHz FSB)
- CoreTM 2 Duo T8300 (2.4GHz, 3MB L2キャッシュ、800MHz FSB)
- CoreTM 2 Duo T9300 (2.5GHz, 6MB L2キャッシュ、800MHz FSB)
主流は価格を抑えるためにT8000番になるでしょうが、2万円ほど追加してL2キャッシュが6MBのT9300を選択するのも狙い目です。特に編集作業などにStudioノートを使用するなら、T9300にしても購入価格は他社のノートPCよりもコストパフォーマンスが高いでしょう。
チップセットはグラフィック内蔵の「インテル GM965 Express」または「ATI Mobility Radeon HD 3450 256MB」搭載の場合は「PM965 Express」になります。差額が少ないためゲームやブルーレイに関わらず選択するほうが良さそうです。
15.4インチ画面の「Studio 15」は、画面サイズを含めて「XPS M1530」を引き継いだものになっており、Studioブランドの位置づけから「XPS M1530」よりも低価格に設定されているため、手堅い選択ができそうなモデルです。
17インチの大画面を持つ「Studio 17」は、「XPS M1730」と同様に320GBのハードディスクが2台搭載可能。※「Inspiron 1720」は1台のみ。ハードディスクの増設は本体裏面から簡単に行えるようになっているのは、メンテナンス性に優れたDellの美点でしょう。
また付属する製品マニュアルを見ると、2台のハードディスクを選択した場合は「RAID 0」と「RAID 1」の利用が可能です。RAID構成はセットアップユーティリティとNvidia MediaShield ROM ユーティリティを使用することで、購入後に設定することもできます。
「Studio 17」はテンキーを備えたフルサイズのキーボードや大画面モニタなどを備えているので、デスクトップPCからの乗り換えに適したモデルに仕上がっています。
注目株は「Studio 1536」
3つの新しいノートPCの中でも、特に目を引くのはAMDのCPUとチップセットを搭載した15.4インチモデル「Studio 1536」でしょう。
AMDがノートPC用に開発した新設計の「Turion X2 Ultra」が用意されているのも注目ですが、それよりも「ATI RS780M」チップセットがいち早く搭載されているのが最大のセールスポイントになります。
「ATI RS780M」チップセットはデスクトップ用として話題になった「AMD 780G」のモバイル版。Dellでは「ATI RS780M」と表示していますが、これは開発コード。正式名称は「AMD M780G」となります。
「AMD M780G」は「Direct3D 10」対応「Studio 15」のGPU「ATI Radeon HD 3200」を内蔵し、従来のチップセット内蔵型グラフィックの常識を越えた、高度な表示性能を誇るチップセットです。
内蔵のグラフィックでもHD画質の表示が可能で、軽めの3Dゲームもこなせるほどの実力と、「ATI Avivo HDテクノロジー」に対応していることでHD画質の動画を再生中でもCPUの負荷を抑えることができるようになっています。
さらに「Hybird CrossFireX」によって、「Radeon HD 3450」搭載グラフィックスカードなどと組み合わせると、内蔵+カードの相乗効果によって非常に優れた描画性能を発揮します。
DellはこれまでにもAMDのコンポーネントを搭載したモデルをリリースしていましたが、位置付けとしてはIntelモデルより格下でした。
しかし「Studio 1536」は素晴らしいポテンシャルを持ちながらIntelモデルの「Studio 15」と同等か若干安めの価格設定になっているため、個人的には「Studio 1536」のほうが非常に魅力的なモデルだと思います。
尚、「Studio」ノートについての詳細なスペックや製品情報は、DellのWebサイトでご覧ください。
次のページ: Studio 15 「XPS」並みの高性能に「Inspiron」の低価格


